「(仮称)公共施設の保全・利活用基本指針(案)」の答申を受けました
平成24年8月23日に、 加山市長から、 相模原市公共施設マネジメント検討委員会に対し、
公共施設の保全並びに利用及び活用に関する事項について諮問を行いました。
これを受けて同検討委員会では、計5回の検討結果をまとめ、本日、根本祐二委員長(東洋
大学経済学部教授)から、「(仮称)公共施設の保全・利活用基本指針(案)」として加山市
長に答申書が渡されました。
1 答申の日時・会場・出席者
(1)日 時 平成25年4月9日(火)午前11時∼11時35分
(2)会 場 市役所本庁舎本館2階 応接室3
(3)出席者 検討委員会 根本祐二委員長(東洋大学経済学部教授)
相模原市 加山市長、小池副市長、大房企画財政局長、湯山企画部長
2 答申の趣旨
人口急増期を中心に整備を進めてきた公共施設の改修・更新コストの負担が、今後の財政運営
の大きな課題となっていることから、今後の公共施設におけるサービス機能のあり方について、
統廃合を含めた施設配置のあり方や施設改修コストの平準化、 民間活力導入などの考え方や方向
性をまとめたものです。
3 答申の主な内容
別紙のとおりです。
4 委員 (50音順・敬称略)
氏名 所属等 備考
太田 瑛子 公募委員
平成25年4月9日
相模原市報道提供資料
答申書 (仮称)公共施設の保全・利活用基本指針(案)の主な内容
1 「相模原市公共施設白書」から見た公共施設の現状と課題
○ 公共施設の現状
公共施設の多くは人口急増期に整備され、建設から30年以上経過した建物が全体の4割(延床面積ベー ス)を超えていることから、今後、老朽化の進行とともに巨額の大規模改修・更新(建替え)費用の発生が 見込まれます。
○ 改修・更新にかかる将来コストの想定
今後、必要となる大規模改修・更新にかかる費用は、平成44∼53年度に事業費ベースで年平均230 億円で、今後60年平均でも181.4億円と見込まれ、将来も保有できる施設量を試算すると、平成44
∼53年度では改修・更新時期を迎えた施設のうち、6割程度しか適切な改修・更新の対応ができないとい う結果となっています。道路や橋りょう等のインフラ施設の老朽化も進行していることから、公共施設とイ ンフラ施設の機能を維持していくことは、試算結果以上に厳しい状況になることが見込まれます。
2 公共施設マネジメントの全体方針
○ マネジメントの4つの柱(着眼点)
◎ 必要性
将来にわたり本当に必要な市民サービスを提供できるよう、施設保有に要するコストの縮減を進めると ともに、公共施設で提供するサービス・機能の「必要性」を明確化し、状況の変化に応じたサービスの適 正化を図ることが必要です。
◎ 多様性
必要とされるサービスを提供する主体について、行政に限らず民間等多様な可能性を追求し、最も効率 的・効果的に提供できる主体がサービス提供を行うことが必要です。
◎ 長期性
今の世代だけではなく次世代も見据えて、建物の耐用年数を踏まえた60年スパンの長期的な時間軸で マネジメントを行うことが必要です。
◎ 総合性
所管ごとの縦割りでなく、全庁的・総合的な視点に立ったマネジメントの仕組みを構築することが必要 です。
○ 公共施設マネジメントの枠組み
○ 公共施設マネジメントの基本方針
方針1:サービス・機能の必要性に応じたサービス提供の適正化
・ サービスの公共性・公益性・必需性の検討
・ 存続すべきサービス・市による提供の見直しが必要なサービスの検討 方針2:サービス提供に利用する施設(建物)の適正化
・ 施設の機能面を重視した統合・複合化の検討
・ 民間施設の活用の検討 ・ 新規施設整備のルール作りの検討
方針3:建物を長期にわたり安全で快適な状態に維持し、将来コストの平準化を図るための適切な予防保全 の実施
・ 効果的な維持管理手法の検討 ・ 財政計画と連携した長期修繕計画の検討
・ 改修・更新など保全に関するガイドラインの整備
方針4:民間委託等の適切な手法を活用した、効率的・効果的な管理運営
・ 施設の利用促進の検討 ・ 施設管理運営の効率化の検討
・ 事業運営の効率化の検討 ・ 新たな事業手法等の検討 方針5:受益と負担の適正化、市民や地域との協働の推進
・ 受益者負担や税による負担の適正化の検討
・ 市民・地域との連携や協力の検討
方針6:市民の便益向上や収益確保を図るための未利用資産の活用
・ 未利用資産の売却を含む利活用の検討
方針7:専管組織の設置など、全庁的・総合的な視点から公共施設マネジメントを実施するための環境整備
・ 建物の維持管理を効果的に進める体制の構築
・ 全庁的な視点で施設再編を効果的に進める体制の構築
・ 公共施設情報の整理及び一元管理体制の構築
・ 新たな財源確保・資金調達等の検討
3 施設分類別の方針
○ 地域施設(主な施設)
公 民 館 ・ 利用者数と稼働率の両方が低い施設については、利用状況に合わせて施設規模の見直しや、 貸室サービスを提供する施設との機能集約などの再編を検討する。
小 学 校 ・ 地域の中核施設として、他施設との複合化を図っていく。その際には、安全確保のための 適切な動線設定のほか、コミュニティの核として高齢者や父母、地域の方などのコミュニケ ーションを深め大人の見守りによって児童の安全を確保するという発想も取り入れるよう にする。
○ 広域施設(主な施設)
4 将来コストの削減方策
○ 削減の考え方
公共施設白書の試算では、財源の範囲で改修・更新を行うためには、現在の延床面積を最大で40%程度 削減する必要があると想定しています。しかし、40%の面積を削減することはサービス水準の低下等、市 民生活への影響が懸念されることから、基本方針に掲げた様々な取組を実施することにより、削減を行うこ ととします。
○ コストの削減可能性の試算
公共施設白書では、将来の改修・更新コストとして毎年181.4億円(60年平均)が必要と試算して おり、施設を保有することで毎年発生するコストの40%にあたる72.6億円を削減することが必要とな ります。
施設保有にかかるコストの削減可能性は、合計で73.2億円が見込まれ、必要な削減額である72.6 億円を上回るコスト削減が可能になります。
項目
効果額
(億円/年)
① 改修パターンの変更による改修コスト削減効果 1 4 .4
② 延床面積の削減による効果 2 1 .9 % 5 0 .4
Ⅰ 人口動向に応じた延床面積の削減 2 0 .2 % 3 2 .2
Ⅱ 単独施設の複合化による延床面積の削減 1 .7 % 3 .5
Ⅲ 延床面積の削減にともなう経常的費用の削減 — 1 4 .7
※ 延床面積削減割合
(全体比)
③ 民間活力の活用によるコスト削減 8 .4
7 3 .2
・ 改修パターンの変更によるコスト削減
公共施設白書では建設後15年目に中規模改修、30年目に大規模改修、45年目に中
規模改修、60年目に更新としていますが、学校教育施設や1,000㎡未満の建物は設
備や構造が比較的簡素なことから、30年目の大規模改修を15年目・45年目と同様の
中規模改修に変更する。
・ 人口動向に応じた延床面積の削減、削減に伴う経常的経費の削減
・ PFI等民間活力の活用による改修・更新コストの削減
・ 財政計画と連動した長期修繕計画による改修・更新コストの平準化、未利用資産の活用、 受益者負担の適正化など、基本方針に掲げた様々な取組の実施
○ 目標値
改修・更新のピークを迎える今後30年間で20%の延床面積の削減を行います。ただし、この目標値は 削減効果の試算(21.9%)を下回る割合であることから、約4億円(削減効果の減少②Ⅱ3億円、②Ⅲ 1.3億円)が不足します。この課題については、基本方針に掲げた様々な取組により対応するものとしま す。
○ 目標達成のための基本原則
・ 新規施設整備は原則行わない。新たに整備する場合は、複合施設として整備することを基本とし、整備 予定面積と同程度以上の既存施設の延床面積を削減する。
・ 学校施設は規模が大きく地域の拠点施設となり得ることから、原則的に、施設の更新時期には周辺地域 施設の機能を取り込んで多機能化を行う。
5 公共施設マネジメントの推進に向けて
○ 推進体制 ・ 庁内(専管組織の設置、事前の計画段階の協議) ・ 第三者機関(指針や個別計画等の進行状況のチェック)
○ PDCAによる着実なマネジメントの推進
○ モデル事業の取組
○ 民間提案の積極的な活用
○ 地域状況に応じた機能確保
○ 市民参画の推進